お肌のコンシェルジュのアキノです。
これから始める夏、海にアウトドアなど外で遊ぶ機会が増えていきますが、そこで気になるのが日焼けです。
日焼け聞くと”肌が焼ける”という単純なことに思えそうですが、「Ⅰ度熱傷」と同等の痛みとトラブルをもたらすリスクが潜んでいます。
実は、この「サンバーン」と呼ばれる現象は、日光によるやけど、つまり肌が受けるダメージの一種として認識されています。それはただの美容上の問題ではなく、肌が深刻なダメージを受けているサインなのです。
だからこそ、日焼けによる肌のケアは、美しさを保つためだけでなく、健康を守るためにも非常に重要です。日焼け後は何をすべきか、そして何を避けるべきかを知ること大切です。
今回は美肌管理のプロが日焼けが「肌に与える影響・正しいアフターケアの方法」を徹底解説していきます。
日焼けの痛みの正体: Ⅰ度熱傷とは？
日差しの下での楽しいひとときが、日焼けとなり肌にとって重大なトラブルを引き起こすことがあります。
多くの人が経験するこの日焼けの背後には、肌への深刻なダメージが隠れています。
「では、なぜ日焼けは痛みを伴うのでしょうか？」
その答えは、日焼けが「Ⅰ度熱傷」と分類される医学的な理由にあります。
Ⅰ度熱傷とは、表皮（肌の最も外側の層）に限定されたやけどを指し、日焼けの場合、紫外線による直接的な損傷が原因です。
この紫外線が肌の細胞を傷つけ、炎症反応を引き起こすことで、痛みや赤み、ひりひりとした感覚が生じます。
つまり、日焼けによる痛みは、肌が受けたダメージの自然な反応であり、身体から出る警告のサインなのです。
【受診の目安】
・水ぶくれができたりただれたりしている
・高熱や頭痛、吐き気などの全身症状がある
・日焼け後1週間以上経っても改善しない
「サンバーン」：日光によるヤケド
「サンバーン」という言葉は、日焼けのことを指しますが、その名の通り、日光によって肌がやけどする現象を意味します。
この用語は、日焼けが単なる色の変化ではなく、肌に対する物理的な損傷であることを意味します。
サンバーンは、肌が紫外線にさらされすぎた結果、炎症を起こし、痛みや赤みを伴う状態になることを示しています。
この痛みや不快感は、肌が回復しようとする過程の一環であり、傷ついた細胞を修復し、新しい細胞を生成するための身体反応の現れです。
紫外線から肌を守り、健康的な肌を維持するためには、日焼け止めの使用、適切な服装での保護、そして日陰での過ごし方など、夏の紫外線が強い時期は日焼け予防はかなり重要となってきます。
サンタンとは？
「サンタン」は、「サンバーン」の炎症反応の結果として起こるメラニンの増加、色素沈着です。日焼けをしてから3日目以降、「サンバーン」の赤みが消えたころに、肌が黒褐色に変化します。
「日焼けしたくない」と思っている方にとって気になるのは「サンタン」かと思いますが、実際に肌へのダメージが深刻なのは「サンバーン」の方。日焼けすると肌が黒褐色になりやすいという方よりも、肌が赤くなりやすいという方のほうが、紫外線に過敏だということも覚えておいてください。
日焼け後のヒリヒリ感がある場合と無い場合
日焼け後の肌は一方では、日焼けによるヒリヒリとした痛みや敏感さが顕著に現れ、もう一方では、特に何も違和感を感じない状態です。
しかし、この二つの反応は、肌が受けた紫外線のダメージに対する身体の異なる反応を示しています。
では、なぜこのような差が生じるのでしょうか？
ヒリヒリ感が現れる理由
日焼けによるヒリヒリ感や敏感さは、肌が炎症反応を起こしているサインです。
紫外線に長時間さらされると、肌の細胞はダメージを受け、この損傷に対する身体の自然な反応として炎症が起こります。この炎症は、肌を修復しようとする過程の一部であり、赤みや腫れ、そして痛みやヒリヒリ感を伴います。この反応は、肌が「SOS」を発しているとも言え、早急なケアが必要です。
全くヒリヒリ感が無い理由
一方で、日焼け後に特に違和感を感じない人もいます。
これは、肌の個々の差によるものか、または日焼けの程度が軽度であるため、肌の外側の層だけが影響を受けて内部の炎症がそれほど進行していないためと考えられます。
しかし、肌がダメージを受けていないという意味ではありません。見た目には分かりにくいかもしれませんが、紫外線は肌の深層にも影響を及ぼし、長期的な損傷を引き起こす可能性があります。そのため、違和感がないからといって、日焼け後のケアを怠ることは避けるべきです。
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日焼け後の正しいアフターケア
日焼けをしてしまっても正しいアフターケアを行うことで、この炎症を抑え、肌の回復を助けることができます。
日焼け後の炎症反応を静めるためには、どのようなケアが効果的なのでしょうか？
ステロイドスプレーの役割
日焼けによる炎症を抑えるために最も推奨される方法の一つが、ステロイドスプレーの使用です。
ステロイドは、その強力な抗炎症作用で知られており、日焼けによって引き起こされた肌の赤みや腫れ、痛みを効果的に軽減します。
医療用のステロイドスプレーは、炎症の進行を止め、シミやその他の後遺症を防ぐことにも役立ちます。
しかし、使用する際には、適切な指示に従うことが重要です。過剰な使用は、肌にさらなる負担をかけることになりかねないため、必ず医師の指導のもとで使用しましょう。
日焼けによる炎症を収めることの重要性
日焼け後の炎症を早期に抑制することは、日焼け前の状態を取り戻すためだけではありません。
炎症を放置すると、肌の深い層までダメージが及び、回復過程が遅れるだけでなく、将来的にシミやしわといった肌トラブルの原因となる可能性があります。
炎症を早めに収めることで、これらのリスクを最小限に抑え、肌の健康を守ることができます。
日焼け後のNG行為：化粧水はなぜ避けるべき？
日焼けした肌は非常に敏感になっています。この時期には、肌にとって刺激が少ないケアを心がけることが大切です。
多くの人が日常的に使用している化粧水ですが、日焼けした肌に対しては、思わぬトラブルの原因となることがあります。では、なぜ日焼け後の肌に化粧水を使用することが推奨されないのでしょうか？
化粧水が炎症に及ぼす影響
市販されている多くの化粧水には、アルコールや香料といった刺激成分が含まれています。
日焼けにより敏感になった肌にこれらの成分が触れると、炎症を悪化させることがあります。
また、化粧水自体が持つ保湿成分が、必ずしも日焼けによる炎症を落ち着かせる効果を持つわけではないため、ケアをするつもりが逆に肌の状態を悪化させてしまうことも。
炎症が起きている肌に対しては、刺激が少なく、炎症を鎮める効果のある製品の選択が重要になります。
化粧品の薬理作用
化粧水や一般的なスキンケア製品は、基本的には肌の表面に働きかけるものであり、薬理作用を持つわけではありません。つまり、日焼けによる炎症や損傷を直接的に治療する力は持ち合わせていないのです。
日焼け後の肌には、炎症を鎮め、肌の修復を助けるような別途ケアが必要です。
そのため、炎症を悪化させないためにも、日焼け直後は化粧水の使用を避け、医療用のステロイドスプレーや医師から推奨される製品を使用することが望ましいです。
ただし、日焼けした後の数時間で特に何も問題がなければ化粧水などのスキンケア製品を使用しても問題はありません。
まとめ：日焼けからの肌回復を助ける対処法
日焼けにより肌の痛みが出た際は適切なケアを施すことで、肌の自然な治癒力を最大限に引き出すことです。
日焼け後の肌は非常に敏感なため、正しい対処法を知り、しっかりケアをすることが重要です。
ステロイドスプレーを活用する
前章で触れたように、ステロイドスプレーは日焼けによる炎症を抑える効果があります。
このスプレーは、医療用として開発されたもので、炎症を迅速に鎮め、痛みや赤みを軽減します。
使用する際は、医師の指示に従い、正確な用量を守ることが大切です。適切に使用することで、日焼けによる炎症を和らげ、肌の回復を効果的にサポートすることができます。
日焼けによるシミ・しわを防ぐ
日焼け後のケアは、ただちに快適さを取り戻すためだけではありません。肌の深い層へのダメージを防ぎ、将来的にシミやしわなどの肌トラブルが発生するのを防ぐためにも、重要です。
肌の回復を助けるためには、保湿を心がけ、直射日光を避けることが大切です。
また、日焼けをした後は、肌のバリア機能が低下しているため、刺激の少ないスキンケア製品を選ぶこともポイントです。
肌の自然な治癒過程には時間が必要であり、焦らず、優しく肌をケアすることが大切です。
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豆知識：正しい日傘の選び方
①遮光率とUVカット率が高いものを選びましょう。
②色は濃い方が、遮光率は高いですが色が濃いと傘内の温度が高くなってしまいます。温度が高いとメラノサイトが反応してメラニン生成を促進してしまうので遮光率とUVカット率が高い淡い色のものを選ぶと良いでしょう。
地面からの照り返しに対しては、内側は濃い色の物が良いです。
③重さは250gが持ち運びやすい目安とされていますので、参考にしてください。
④2〜3年で加工が落ちてくるので、買い替えがおすすめです！